動物用医薬品の開発/製造販売承認申請に関する実践的ポイントSERVICE&PRODUCTS
6) 動物用医薬品・動物用医療機器の承認申請書作成上の注意事項
- 農林水産省からは、「承認申請書作成上の注意事項」として、次の項目が挙げられている。
【全体】
○ 適切な手数料の収入印紙を貼り付けること。
○ 誤字、誤記、誤訳、欠落に注意すること(項目番号、ページ等は前後しないように注意すること)
○ SI単位系以外のものを使用しないこと。
○ 数字の丸め方(四捨五入等)を統一すること。
○ 様式やスタイル等は統一すること。
○ 略号を用いる際には、明確な定義の後に使用すること。
○ 日本薬局方をふまえた記載となっているか確認すること。
【用語について】
○ 繁用される用語は目次の前に一覧表で記載すること。
○ 新たな用語を使う際は、適切な箇所で必要な説明を行うこと。
○ 類似の用語を使用する場合は、使い分けを明確にすること。
○ 同一の意味を複数の単語で表現したり、同一の単語に複数の意味を持たせることは避けること。
【文献の引用について】
○ 引用部分と被引用部分の対応を確認すること。
○ 2重引用や循環するような引用は行わないこと。
○ 記載事項が添付資料のどこに記載されているのか明確にわかるようにすること。
○ 概要書では引用文献を章ごとに記載すること。
【試験データの取扱いと考察について】
○ 理解が困難な表現や、異なる理解が可能な文章表現は避けること。
○ 有害事象等の不本意なデータや、矛盾するデータ等はコメントし、記載すること。
○ 時系列が前後しないように記載する等、前から順に読んで理解できる構成とすること。
○ 推定に基づく根拠のない断定は行わないこと。
○ 記載内容の出典(もとのデータ)がわかるような記載とすること。
○ 必要なデータを省略したり、不要なデータを添付、引用しないこと。
○ ロット番号や試験品の記号等の斉一性を確認すること。
○ 試験はガイドラインに準拠して行うこと。はずれている場合は明記し、コメントすること。
○ 図や表にはタイトル及び番号を入れること。
【その他(薬事法上資料の添付は必須ではないが、検討されていることが望ましい事項等)】
○ 毒性試験及び安全性試験について
・用法として、急性疾患に関する短期投与の製剤か慢性疾患に対する長期投与なのかを踏まえた試験設計になっているか。
・人体への暴露(使用者や消費者を含む)も考慮した資料を添付しているか。
・動物のどのステージで適用される製剤かを踏まえた資料か。
○ 環境影響評価が必要か検討されているか。
○ 畜産生産物等が肥料、飼料、ペットフード、医薬品等の原料として使用されることを踏まえた対策が必要か検討されているか。
アームズ・ワンポイントアドバイス |
- 申請書・添付文書に、「誤字」「脱字」がないよう、すべての資料について資料作成の実際の担当者だけではなく、当局への申請・提出前に必ず社内で複数の社員からチェックを受けるように心がけましょう。
当局からの「ヒアリングの指摘事項」に、「誤字・脱字を修正すること」と指摘されることは、御社にとっての「恥」と捉えるべきであると、厳しいですがクライアントにはお伝えしております。なぜなら、その文章中に「誤字」・「脱字」が多ければ、内容がいかに優れていても、当局の担当官は、その内容よりも記述ミスの方に気がとられてしまい、御社の製品に対する熱い思い、御社の考えるストーリーが伝わらなくなってしまいます。
AHRMS's POINT:申請書は、ラブレターです。「変しい、変しい」では、申請者の思いは伝わりません。
- 社内でチェックしてもらえる部署がなく、このままの記載で良いだろうか? 不安でしたら、弊社にお問い合わせ下さい(フォームメール)。
秘密保持契約を締結した上で、有料ですが、経験豊かな担当者が誠意を持って、チェック致します。
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