世界の動物薬の潮流と日本の空白地帯-アンメットニーズが示す企業の次の役割-

全国動物薬品器材協会の会報にて連載中の「変革期の獣医療を支える卸売業」第7回が発刊されました。今回は、動物薬業界における「アンメットニーズ」(現場で必要とされながら充足されていない領域)を、伴侶動物・産業動物の両面から整理しています。

2013年の予測、13年後の答え合わせ

代表・氏政雄揮は2013年、日本薬剤師会向けの講演で、動物用医薬品の参入機会を可視化する2×2マトリクスを考案しました。「動物用医薬品が既に存在するか」「代用されている人体薬が新薬かジェネリックか」を軸にした分類です。今回の記事では、それから13年が経過した時点でこの予測がどこまで実現したかを検証しています。犬用抗てんかん薬ゾニサミドや、ノミ・マダニ駆除薬のイソオキサゾリン系薬剤など、当時指摘した空白領域の多くが実際に埋まってきたことが分かります。

2026年版アンメットニーズマップ

過去の検証を踏まえ、2026年時点でのアンメットニーズを同じフレームワークで再整理。猫用HCM治療薬や犬用リンパ腫治療薬など、動物薬そのものが存在しない領域がある一方、猫の腎臓病関連だけで国内5製品ものパイプラインが集中するという偏りも指摘しています。

卸売業の役割の変化

記事の後半では、農林水産省の動物用ワクチン戦略や食料供給困難事態対策法にも触れながら、「承認されていても現場に届いていない」ギャップを埋める存在としての卸売業の重要性を論じています。

全文は以下よりご覧いただけます。
https://jadida.or.jp/cms/public/notice/detail/event/1b380fd2-915b-11f1-bd70-b49691fea9e0

販売員認定更新のビデオ収録

(一社)全国動物薬品器材協会主催の2026(令和8)年度動物用医薬品販売員認定更新講習のビデオ収録を行いました。約1,500名おられる販売員が毎年三分の一、約500名ずつ3年間に分けて受講されるとのことです。少しでも有益な情報をお届けしたいと準備しました。

連載第6回:「変革期の獣医療を支える卸売業」~市場環境・技術革新・法制度の変化と向き合うために~」

(一社)全国動物薬品器材協会の会報で、筆者代表の氏政雄揮が書き下ろしで連載している「変革期の獣医療を支える卸売業」~市場環境・技術革新・法制度の変化と向き合うために~」の第6回が公開されました。

タイトルは「日米に共通する動物薬流通の課題-ECの台頭・標準化の遅れ・情報の非対称性」です。

【背景】

・2026年2月WVCにて米国主要卸売3社と面談し、令和5・7年度の国内調査と照合

・米国と日本、動物薬流通が直面する課題の根っこは同じという確信を得た

【米国の動向】

・ChewyのAutoshipとAmazonの参入により、動物薬卸が担ってきた「動物病院への製品供給」の付加価値が急低下

・FDAが2033年を目標にNDCコード12桁統一・バーコード義務化を公布、製品マスターの標準化が法制度で進む

・市場は民間主導に見えてUSDA・APHISが備蓄・流通に深く関与する官民融合構造

【日本の実態】

・報告のない大半の製品は通常通り流通しているが、報告のあった1,744製品中、欠品45%・割当販売17%と供給不安定が業界の「通常状態」に

・供給状況の理由記載率が大幅に低下し、現場では「いつ入りますか?」に答えられない場面が多発

・動物用医薬品の商品コード記載率は53%にとどまり、業界横断的な在庫照合・DX化が困難

【日米共通の3課題】

[課題1]データに基づく需要予測・供給計画の高度化

[課題2]供給状況とその理由の開示を流通インフラ機能として標準化

[課題3]業界統一の商品マスター整備とコード体系の標準化(DX化の前提条件)

過去の回(1−5回)も同協会のウェブサイトから無料でお読みいただけます:

https://jadida.or.jp/supply_repo.html

今年もわん社祭で質問に応じました

4月26日(日)に開催された「わん社祭」に昨年に引き続き出演依頼を受けましたので、参加して飼い主さんからのご質問やご相談を伺ってきました。

動物用医薬品についての飼い主さんからのご質問をお受けしたいと考えておりましたが、実際には様々なご質問やご相談をお伺い致しました。

お一人1時間を要する場合もあります。現在受けておられる獣医療に対して疑問点があっても直接かかりつけの獣医師に聞けないという状況が、残念ながらやはり強くありますね。

これは昨年の風景です。今年も皆様とお会いできますことを楽しみにしております。

日本獣医生命科学大学にて講義を行いました

日本獣医生命科学大学の獣医保健看護学科の2年生に講義をする機会を得ました。非常に光栄な機会に深謝申し上げます。

大学2年生といえば、まだ20歳前後。

「失敗しても命までは取られない」精神で、勉強でも遊びでも何でも挑戦してほしいですね。

北海道大学の全学部(理系・文系・医系)の一年生を対象にしたフレッシュマンセミナーで講義を行う機会を得ました

北大獣医寄生虫学教室の野中教授のお誘いで、北海道大学全学部からの一年生にフレッシュマンセミナー「寄生虫という生きもの」の1講義を務める機会を得ました。

医学部、法学部、文学部など様々な一年生と、高大連携で高校生も参加してくれました。

妻からは決して自慢めいた話をするな、といわれていたので赤裸々に自分の失敗談、一生に3回だけ本気を出して吸血するマダニに自分の人生をなぞらえて話したところ、「失礼ながら僕の方がまだマシ」だの、「失敗しても命までは取られないと習ったから、意中の子にアタックする」だの「ほどほどにマネして、大学生活の参考にします」だのユニークな感想が21人から来ました。

野中さん、本当にありがとうございました。母校で、しかも全学部生に講義できるなんて感激です。

同級生の片桐教授も先輩の苅和教授も来てくれました。ありがとうございます

第58回動薬ゼミナールで業界の方々に情報提供しました

クレコンリサーチ&コンサルティング株式会社が主催する「第58回動薬ゼミナール」で「リアルとネットの使い分け 〜値引きは毒薬です〜」と題した講演を行い、動物薬業界の方々に情報を提供致しました。

2008年以来6回目の登板で、参加者名簿を拝見しますと今回は44社・団体、144名の動物薬産業関係者が聴講して下さったとのことです。


第3回インターペット大阪でビジネスフォーラム「ペット業界の現状と将来展望」についてパネリストとして参加しました

インターペット大阪に講師として参加しました。
多くの友人知人が応援に来て下さり有難うございました。

新薬・ゾロの両方のメーカーに厳しいことも申しましたが、偏りのない正しい情報発信をしていただかないと卸も獣医師も、飼い主さんに誤りを撒き散らすことになるのでよろしくお願い申し上げます。

また、ファシリテーターの越村会長から「現在シニアの犬猫の割合が半数以上を占め、新生の仔犬仔猫の割合が4%以下なので、今後大幅な飼育頭数の減少は避けられません。7-8年後には動物病院の淘汰が始まります。その件について、どなたかご意見を!」とパネリスト全員に振っておられましたが、獣医師は私しかいないので、私が回答しました。

私の最大の懸念は、実際に米国と英国で生じていることですが、獣医療費の値上げにより飼い主さんが来院を断念することです。

(一社)全国動物薬品器材協会の総会で基調講演を行う機会を得ました

5月22日、動物用医薬品卸売企業の業界団体である(一社)全国動物薬品器材協会の第56回通常総会で基調講演を「世界の中の日本 〜動物薬の潮流〜」と題して行う機会を得ました。

このために参加したという方もいらっしゃり、非常に光栄な機会を賜りましたこと厚く御礼申し上げます。

Notebook LMで私の1時間の講演内容を9分にまとめてもらいました。ご興味があればお聴きいただけると有難く存じます。